孤独の発明

主に米作りとか酒造りについて

田んぼの雪

 相変わらず、当地の冬とは思えないような気候が続いている。

 朝晩の冷え込みはあるが、日中に晴れて気温が上がり、最高気温十度を超えるような日もしばしば。

 先週末に降った雪も少しずつ解けて、田んぼを覗くと所々で土が顔をのぞかせている。

 なんとなく、田んぼを見渡していたら、田んぼごとに雪の溶け方が結構違う事に気が付いた。

 どうしてだろう? と不思議に思ったので、管理している田んぼを見て回ってみた。

 たぶん最も大きい原因は、日照時間にあるのだと思う。山間の田んぼが多いので、山影とか木陰に入って日照時間が短くなる田んぼは、雪が多く残っている。

 開けたところにあるので、日当たりは良いのだろう、と勝手に思っていた田んぼが、意外に雪の解け方が遅く、地形をよく見てみると午後になるとちょうど西日が当たらない地形になっていたことに気づいたり、山間の土地でもちょうど太陽の通る筋にあるから日照時間が意外に良い田んぼがあることなどに気づいた。

 それから、稲刈りをした後の田んぼの耕うんの仕方によっても解け方が変わったりで、これは一概に解け方が早い方が良い、というわけでもないのだが、田んぼの土をどのような状態で冬を越させるか、とか考えると、耕起のやり方も変わってくるよなあ、とか思ったり。

 気にしなければ気にならないような些細なことだけど、案外農業のヒントはこういう所に転がっているのかもしれんなーとか考えたり。