孤独の発明

主に米作りとか酒造りについて

2.3葉期

 試験栽培の調査を担当する農技センターの担当者と、県央普及部の職員が来て、縁の舞の苗の状態を確認してくれた。
 「揃っていて、葉齢のわりに丈が短くがっちりしていて、良い苗」とのことで、まずは一安心。プール育苗と苗踏みが功を奏してくれたのだろう。
 苗の様子を見てもらいながら、稲の育苗に関して、本を読んでもいまいちわからず、実際やっている中で疑問に思っていたことなどを質問し、いろいろ教えてもらった。良い勉強になった。
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 今の状態で葉齢がだいたい2.3葉期くらいとのこと。定植は3葉期以降が目安かな。

 育苗方法に関して、自分の中ではある程度「来年以降こういう方法でやろう」というのが固まってきたけど、実際やるうえでまだわからないことが多い。
 当地では一般的な「加温出芽+ハウス内で手潅水」に比べると、僕がやろうとしている「平置き出芽+トンネルと露地プールを組み合わせた育苗法」はコスト面でも手間の面でもできる苗質でも明らかにメリットが大きいと感じているのだが(そうでなければやろうとは思わない)、僕の知る範囲ではなぜか誰もこのやり方をやっていないため、本を頼りに独学でやらざるを得ず、そのため今年は思わぬ失敗や問題点にいたるところで出くわした。
 細かいところだが主に出芽の際使う被覆資材の選定と、プール設置の際の省力化というか、コツやミソを掴みたい。
 本だけを頼りに独学でやってると自分の経験のみを頼りにやってくしかないので、どうしたって改善に時間がかかる。資材に詳しい資材屋さんの話や、すでに似たような方法で育苗している農家さんのやり方を知れば、わざわざ先人の失敗を繰り返すことなくもっと良いやり方を導入できると思うから、県内のどこかで参考になりそうなところはないか、普及部や農技センターを通して話をつないでもらうことにした。
 お役所を通すとどうしても時間がかかってしまったりするものだけど、人付き合いが苦手で伝手とか人脈が皆無の僕にとっては、話をつないでもらえるだけでありがたい。

 今年、試験栽培をやると決めたのは、単純に面白そうだったのもあるが、本格的に稲作を始める上で必要な技術や知識を、専門家に教わりながら体系的に学べるという点が魅力的だったこともある。
 いままで割となんでも独学でやってきてしまっている方だけど、思いて学ばざれば則ち殆しというやつで、独学の罠に陥ってしまわないように、これからはバランスよく知識を組み上げていきたいな、と。