孤独の発明

主に米作りとか酒造りについて

燻製の師匠

 ああ、仕事したくない。

 朝起きたら雨が降っている。ますます仕事する気がなくなってくる。

 ていうか、やらなきゃいけないことは山積みだけど、雨が降ってたらできる仕事って限られてるから、今日は仕事できないんじゃね?

 無理すればできるけど、危ないし、何よりやりたくないから、今日は休日。よし決まった。遊びに行こう。

 ということで、職場の同僚に教えてもらって衝撃を受けた、燻製工房の白南風へ。

 僕が作っている燻製もどきとは隔絶した激烈に美味な燻製を造っている工房である。

 同僚から、ある程度の話は聞いていたけど、わからないことだらけだったので、実際に行って話を聞いてみることにした。

 で、感じたのは、そもそもこの人は僕とは、世界観というか、ものの考え方がちがうのだな、という事。少しの時間会っただけだから深くわかったわけではないが、こういう考え方の人だからこそ、こういうすばらしいものを造れるんだな、と。

 で、思想の違いはともかく、具体的な技術の点でも、気づかされる点が多かった。

 チップではなく、原木を使って燻製するために、こういう手順を踏んで、こういう方法で作っている、というのは見ていて分かったが、実際に同じように作ろうとした場合、燻製器の構造からして違うわけなので、真似るのは難しい。

 とりあえず、当面の目標は似て非なるものを作れるようになること。そこから先には、たどり着けるかどうかはわからないが、技術的な点での目標到達点は、おぼろげながら見えてきたような気がする。

 それにしても、白南風の燻製を食べると、自分が作った燻製を食べるのが嫌になるから、困る。