孤独の発明

主に米作りとか酒造りについて

原木

 原木を買おうかとして、キノコの作り方の冊子を、読み返していたら、原木のきり倒しは三月ごろにやってもなんとかなるらしい。
 ベストなのは11月だが、まったくダメだと言う訳ではないようだ。
 ホームセンターに売っている原木は割合高価で、一本八百円位する。種コマ百個につき2~4本必要だから、今回必要な本数はだいたい十五本で、一万二千円くらいかかる計算。
 種コマの値段自体が、百個で六百円くらいだから、今春はダメ元でやってみて、駄目なら秋に植菌し直した方が良い気がしてきた。どちらにしろ、木は伐ってしまうのだから。
 
 ということで、昨日に引き続き、伐採。
 キノコの原木に適したサイズの木はそれほど太くないから、昨日よりは作業が楽だけど、本数が必要なのでやはり、けっこう大変。
 普段日常で持ち上げたりするもの(例えば米袋とか、角材とか)は、重い軽いはあるにせよ、基本的に人間がもって歩けるような重量に調整されている。あるいは、機械で持ち上げる前提の、人力ではまったく歯が立たないようなものであるか。
 しかし、木のような自然のものには規格などなく、人力の限界等とは無関係の大きさや重さだから、作業しているときの疲れかたが激しく、一時間ちょっと働いただけで、全身の筋肉がパンパンになる。
 この仕事に慣れれば、もっと力を使わないようにできるのだろうが、林業は自然相手の仕事という感じがする。

 さて、原木を切ろうとしたのだが、どの木が適した木なのかがわからない。葉っぱがついているならまだしも、完全に落葉した木の表皮だけをみたところで、木の種類を判別するのは素人には困難だ。
 落葉直前の11月頃に伐るのが最適、とされているのは、こういうことがあるからなのだな、とやってみてはじめて納得。
 一応、義父に「原木に良い」と教えてもらった木(イヌマキ、と言っていたが、おそらくこの地方の方言)を切ってみた。多分ブナの木。
 ブナならどんなキノコにも適しているはずだが、これが本当にブナなのかはわからない。
 とりあえず、やってみる。結果がでるのは、来年の秋以降。