正月に帰省した際、実家の母親が作ったという味噌を貰って帰ったのだが、普段そこまで味噌とか使わないので持て余していた。
味噌を消費できるレシピは無いものかと調べていると、油味噌(アンダンス―)という沖縄の郷土料理があることを知って、食べてみたくなった。
しかし、冷蔵庫の中身を調べると、油味噌の素材が揃っていない。じゃあ、代わりにアレでもいいや、と思って、力士味噌を作ってみた。
力士味噌とは、相撲部屋でよく作られる料理というか調味料というか、おかず味噌みたいなもの。ニンニクやひき肉が入った甘辛い味で、食欲が落ちる暑い夏場にぴったりなスタミナ料理とされているそうだ。簡単に作れて、冷蔵すれば結構長持ちする。そのままご飯にのせたり、生野菜につけて食べたり、幅広く使えて重宝する。
相撲部屋によってレシピはさまざまだが、今回はこのレシピを参考にした。
以前、
- 作者: 琴剣淳弥
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- 発売日: 2017/05/23
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材料。鶏むね肉一枚、ニンニク一個、合わせ調味料。あらびき唐辛子と煮干し粉は好みで適量。写真に写すのを忘れたが、いりごま適量と鰹節一パックも使った。
合わせ調味料は味噌200g、砂糖大匙5杯、酒大匙5杯、みりん大匙5杯。砂糖の多さに思わずビビるが、レシピを信じる強い気持ちをもって投入。
肉は別に豚でも牛でも何でも良いのだが、相撲は地面に手をつくと負けなので、ゲンを担いで鶏(いつも二本足で立っている)を食べることが多いらしい。あと、冷蔵保存する場合には脂が固まるので、比較的脂の少ない鶏むね肉を使ったほうが良い。
鶏ひき肉が無かったから、ミンサーであらびきに。ミンチは挽きたての方が圧倒的においしい気がするけど、ミンサーは一度使うと掃除がめんどくさいので、あまり使う機会がない。
フライパンでゴマ油を熱し、鶏むね肉から取り外した皮と、粗みじんにしたニンニク一玉を炒める。鳥皮はある程度炒めてカリッとしてきたら、包丁で細かく刻む。ニンニクが香ばしく色づいてきたらミンチ肉を投入。
ミンチ肉に火が通ってパラパラになってきたら、合わせ調味料を投入して、十五分ほど煮詰める。
李白酒造のみりんはめっちゃうまい。そのまま飲んでもおいしいが、料理に使うとさらにすごい。みりんを使うレシピでは、いつも分量以上に入れてしまう。
鍋の中が煮詰まってトロっとしてきたら、唐辛子やらいりごまやら煮干し粉やら鰹節やらを好きなだけぶち込めば良い。
鰹節を入れると上品に、煮干し粉を入れるとジャンクになる。琴剣のレシピでは煮干し粉ではなく、頭とワタを取った煮干しを使っていたが、魚の身の味が強く感じられておいしかった。
唐辛子は好みだが、今回使ったキムチ用の韓国唐辛子(を中国で栽培した安物)は、唐辛子の甘みやうまみが強く、多めに入れてもそこまで辛くなくておいしい。
粘り気が出てきたら焦げ付く前に火を止める。
粗熱をとって清潔な瓶に入れて冷蔵すればしばらくは持つ。
今回は少し鶏肉の分量が多かった気もするが、酒のつまみにはこの方が良いかな。